日本における高視認性安全服の
規格化について
■ 欧米の作業風景
EN471 ANSI/ISEA107
ヨーロッパではEN471(High visibility warning clothing)、アメリカ合衆国ではANSI107(High visibility safety appareland head wear)などの高視認性安全作業服 (衣服) が、作業環境に応じて規格化されていて、企業がその作業着を選ぶ際の基準が明確化されています。
■ 日本の作業風景
このように我が国の作業現場では、視認性の低い着用者が多くみうけられます。
日本国内でも東日本大震災以降そのような衣服が見直されてきており、2015年10月に高視認性安全服の“JIS T8127”が制定されました。
約20年間で交通事故死亡者は半減しているのに対し、路上作業中の事故数は減少していません。
再帰性反射素材にはビーズ式とプリズム式があります。主に薄暮時から夜明にかけて、ヘッドライトによって再帰反射し識別性を発生させるものです。下図の反射輝度図上で定められた範囲内の数値が必要です。再帰性反射素材の性能は、下図のようにヘッドライトと作業員に角度が生じても遠距離から識別できることが求められます。また反射輝度の他にも摩耗や曲げ・低温での曲げ・洗濯耐久などの物性面の規定もあります。
製品には、蛍光素材の目に見える範囲の使用面積・再帰性反射素材の目に見える範囲の使用面積・前身頃と後身頃の面積差は50%±10%以内・再帰性反射素材の角度は20°以内・前立てによる再帰性反射素材の断裂は50㎜以内など、その他にも仕様の要求事項があります。上下の組み合わせによる面積のクラス算出は、JIS T81027より適応されました。
目に見える範囲の使用面積とは...
例)蛍光素材の面積の求め方
蛍光素材以外 (プリント部分・資材部分など) を除く