防じんマスクとは、空気中に浮遊している細かな粒子状の物質(粉じん)を、口や鼻から吸い込まないようにするための呼吸器用の保護具です。
気管支や肺に障害を起こすのを防ぐため、粉じんが発生する作業現場で最も多く使われています。
防じんマスクは国家検定合格品を使用する必要があり、健康障害を防ぐために作業環境に合った種類を選んでください。
粉じん等の種類及び作業名 | 粉じんマスクの種類 |
・放射線物質がこぼれたとき等による汚染のおそれがある区域内の作業、又は緊急作業 ・ダイオキシン類のばく露のおそれがある作業 ・その他上記作業に準じる作業 |
RS3 RL3 (オイルミストが存在する場合) RL3 |
・金属ヒュームを発散する場所における作業(溶接ヒュームを含む)【注1】 ・管理濃度が0.1mg/㎥【注2】以下の物質の粉じん等を発散する場所における作業 ・その他上記作業に準じる作業 |
RS2 RS3 RL2 RL3 DS2 DS3 DL2 DL3 (オイルミストが存在する場合) RL2 RL3 DL2 DL3 |
・上記以外の粉じん作業 | RS1 RS2 RS3 RL1 RL2 RL3 DS1 DS2 DS3 DL1 DL2 DL3 (オイルミストが存在する場合) RL1 RL2 RL3 DL1 DL2 DL3 |
【注1】金属アーク溶接を継続して行う屋内作業場については、溶接ヒュームの濃度測定の結果に応じて有効な呼吸用保護具を選択する必要があります。
【注2】カドミウム・クロム酸・重クロム酸・ベリリウム・鉛その他化合物
防じんマスクは、使い捨て式と取替え式の2種類に大きく分かれています。また、それぞれを粒子捕集効率により3段階に分類し、
最も捕集効率の高いものを区分3、低いものを区分1としています。
さらに、その捕集効率試験を固体粒子である塩化ナトリウム(NaCl)で行うか、液体粒子であるフタル酸ジオクチル(DOP)で行うかにより、
合計12種類に分類されています。
区分(粒子捕集効率) | S:試験粒子に固体の塩化ナトリウム(NaCl)を用いて測定 | L:試験粒子に液体の塩フタル酸ジオクチル(DOP)を用い測定 | |
D:使い捨て式防じんマスク | |||
区分1:80.0% | DS1 | DL1 | |
区分2:95.0% | DS2 | DL2 | |
区分3:99.9% | DS3 | DL3 | |
R:フィルター取替式防じんマスク | |||
区分1:80.0% | RS1 | RL1 | |
区分2:95.0% | RS2 | RL2 | |
区分3:99.9% | RS3 | RL3 |