機械や装置に供給されているさまざまなエネルギーはどれもが作業者を危険にさらす恐れがあります。
より確実なエネルギー遮断で安全な作業環境を創るのがロックアウト/タグアウトです。
なぜなら
ここがポイント!
メンテナンス作業時の安全を確保するため、作業者一人ひとりが、機械や装置に供給されるエネルギー源と残留するエネルギーを確実に遮断もしくは遮断し続けるために施錠し、タグ(札)によって操作禁止を明示すること。
エネルギー(動力)源を遮断もしくは遮断し続けるため、動力源のスイッチ、バルブ、レバーなどを操作できないよう、パドロック(錠)、ハスプ(掛け金)、治具(カバー)などを使います。
ロックアウト中であることをタグ(札)で明示し、「解錠厳禁」「操作禁止」「始動禁止」「解放禁止」など禁止事項を表記します。
機械設備のブレーカーをオフにして電源部位の修理作業を行っていたが、別の作業者が、メンテナンス中と気づかずにブレーカーをオンにしてしまったため感電事故が起きてしまった。
ブレーカーに ロックアウト/タグアウト
Point
鍵は必ず作業者自身が管理する。
装置のフィルターを交換するため供給側のバルブを閉め、ロックアウト/タグアウトを実施したが、配管のネジをゆるめたところ、配管内の残圧によって噴出した薬液を浴びて薬傷を負ってしまった。
ゲートバルブに ロックアウト/タグアウト
Point
さらに残留エネルギーを安全に解放する手順書を作りトレーニングを行う。
OSHA(米国労働安全衛生庁:Occupational Safety and Health Administration)
「危険な動力源の制御(ロックアウト・タグアウト)1910.147」で次のように規定。
雇用者は作業者を守る目的で適切なロックアウト器具やタグアウト器具を使用して、予期せぬ動力が入り作業者がケガをしないようなプログラムを確立しなくてはならない。
労働安全衛生規則
第107条(掃除等の場合の運転停止等)抜粋
第一項 :
機械の掃除、給油、検査、修理又は調整の作業を行う場合において、労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、機械の運転を停止しなければならない。
第二項 :
機械の運転を停止したときは、当該機械の起動装置に錠を掛け、当該機械の起動装置に表示板を取け付ける等同項の作業に従事する労働者以外の者が当該機械を運転することを防止するための措置を講じなければならない。
1準備
2通知
3機械の停止
4エネルギー源の分離
5ロックアウト装置の設置
6残留エネルギーの放出
7テスト
1工具の片付け、安全装置の設置
2作業員の安全を確認
3ロックアウト装置の取り外し
4通知
5通常の方法でエネルギー投入、再起動