1.かまれたり、刺されたりしてもあわてたり、騒ぎ立てないで下さい。動き廻ると体内への毒の拡散が早くなりますので、被害者を静かにさせて下さい。かまれたり、刺されたりしたら直ぐに、遅くとも2分以内に「ポイズンリムーバー」を使用し応急手当をする事が最も効果的です。蛇にかまれた時は15分後の使用では効果が少なく、30分後では効果がほとんどありません。
2.毒性の強い毒蛇などにかまれた時は、体内への毒の拡散を遅らせるために傷口の上方(心臓に向かって)5〜10cmのところで関節を避けてタオルなどで指が1本入るくらいにしっかりと締めて、血液の循環を弱めて下さい。又血液の循環を完全に止めないよう10〜15分毎に90秒づつタオルなどを緩めて下さい。
3.ナイフやメス・ピンセットなどで傷口を拡げないで下さい。但し、傷口の付近に体毛がある場合は、吸引効果を高めるために安全カミソリなどで毛をそってからお使い下さい。
4.マウスピースの選定
カップは両面に径の違うマウスピースがあります。傷口に応じてマウスピースを差し替えてご使用下さい。たとえば、幼児の指のようなところへは、径の小さいマウスピースの面をご使用下さい。
5.吸引の仕方
先ず、マウスピースを傷口にあてピストンレバーを引き上げ約60〜90秒そのままにしておきます。すると皮膚の表面はカップ内に吸引(バキューム作動)されます。時間が経ったらピストンレバーを押し下げ初めの位置に戻し吸引を終了して下さい。引き続きこのバキュームを数回繰り返して毒液を抽出して下さい。
蜂や毒蛇にかまれた場合は、3分以上バキューム作動をして下さい。
6.ポイズンリムーバーの外し方
ピストンレバーを押し下げると「ポイズンリムーバー」は簡単に外れます。その時皮膚の表面に吸出された毒液が出ていますから、その毒液を飛び散らさないように注意して下さい。
注意
吸引している状態のまま無理に外すと毒液が飛び散る原因となります。
※蛇にかまれた場合、上記1〜6の方法を正しく実施しても、皮膚の表面に毒液が見えないときは、毒のない蛇によるもので無害です。
7.毒液は石けんと水を使って、注意深く洗い落として下さい。その後消毒するか救急ばんそうこうを貼って下さい。
8.完全に手当を済ませたら、マウスピースを外して洗い、付いている毒液を全部取り除き、マウスピースを消毒して下さい。但し「ポイズンリムーバー」の本体は洗わないで下さい。本体内部のメカニズムをぬらしたり、プラスチック シリンダーに亀裂が生ずるとポンプに十分な吸引力がなくなり、使用できなくなります。